赤ちゃんは、生まれて数ヶ月は母乳またはミルクだけを飲んで成長していきます。
大人と同じように栄養価の高い牛乳を母乳のかわりに飲ませてもいいんじゃないかしら?って思ったことはありませんか?
残念ながら、母乳と牛乳は成分が大きく異なるので、牛乳は母乳の代替えにはなりません。
じゃあ、牛乳は必要ないのでしょうか?
いいえ、牛乳はとても栄養価の高い、優秀な食品です。
では、いつどのタイミングでどのように与えればいいのでしょうか?
赤ちゃんは、生後5〜6か月頃から離乳食を開始し、一歳のお誕生日の幼児食に向けて、徐々にステップアップしていきます。
そのステップアップに牛乳も組み込んで、様子を見ながら与えます。
今回は、赤ちゃんが牛乳をいつから飲む練習ができるようになるのか、おすすめの時期や、牛乳の種類についてお話ししますね。
牛乳を赤ちゃんにいつからあげる?
厚生労働省は、「授乳・離乳の支援ガイド」というものを策定しています。
それによると、牛乳は離乳が完了した1歳以降が望ましいとのことです。
ですので、無理に早くから牛乳を与える必要は全くありません。
母乳と牛乳の成分は大きく異なります。
母乳は脳の発達に必要な糖質が牛乳より多く含まれ、牛乳は仔牛の体を早く大きくするためにたんぱく質、カルシウムが母乳より多く含まれています。
たんぱく質が多いということは、生理的未熟児として生まれてくる赤ちゃんには消化するのにとても負担がかかります。
また、牛乳は母乳に比べて鉄分の含まれる量が少なく、生後6ヶ月までに飲むと、少量ではありますが、消化管出血を起こすことがあります。
材料としてなら離乳食中期
初めての牛乳は離乳食中期から使えるのですが、必ず調理に使うということを守ってください。
また、スプーン1さじからスタートし、加熱調理してください。
アレルギーがないこと、体調の変化がないことを確認し、スプーン2さじに増やすというように、徐々に慣らしていきましょう。
なぜなら牛乳はアレルギー表示義務7品目に含まれる、注意の必要な食材だからです。
アレルギー表示義務7品目は、鶏卵、小麦、落花生、そば、カニ、エビ、そして牛乳になります。
これらの食品はアレルギーを起こしやすい食事として覚えておくと良いでしょう。
飲み物としては
厚生労働省の指標に沿って、1歳のお誕生日を過ぎてから、少量を与えるようにしましょう。
飲み始めは、やはり生ではなく、加熱し、スプーン一杯から始めます。
離乳食に用いた時の様に、徐々に様子を見ながら進めていきます。
牛乳を始めて赤ちゃんにあげるときはアレルギーに注意
先ほども述べた様に、牛乳は食物アレルギーを起こす代表的な品目になります。
牛乳に多いのは即時型アレルギーで、特に乳児期は牛乳を摂取して15分以内もしくは1〜2時間以内に呼吸困難、蕁麻疹、下痢、嘔吐などの症状を起こします。
変な音の呼吸音が聞こえたり、顔色が悪い、息苦しそうにしているなどの呼吸困難には特に注意が必要です。
すぐにかかりつけの小児科を受診し、ステロイドの投与が必要になります。
また、牛乳が原因でアトピー性皮膚炎になることもあります。
牛乳を使い始めてから、皮膚が乾燥しやすくなった、肌が弱くなったというときは、一度摂取させるのをやめて、かかりつけ医にご相談ください。
牛乳を始めて飲む赤ちゃんにおすすめの種類は
赤ちゃんに与える牛乳は、なるべく添加物を与えたくないので、成分無調整の生乳100%の物にしましょう。
加工乳は砂糖が入っていて、糖分の取りすぎになってしまいます。
また、新鮮なものを与えたいので、開封して数日経ったものは避けましょう。
開封して日にちが経つと、雑菌が繁殖してしまいます。
大人が平気でも、まだまだ免疫力が弱く、体力のない赤ちゃんは、下痢、嘔吐などの消化器症状が現れることがあります。
何を買ったらいいのか迷ってしまう場合は、1リットルの無調整の生乳より、某メーカーから出ている幼児用の100ml牛乳が良いかもしれません。
小さな子ども用ということで、厳格に品質管理された無調整生乳100%の商品ですので、間違いないですね。
これぐらいの量でしたら、赤ちゃんが全部飲めなくても、飲み残しはママが飲んじゃえそうですね。
まとめ
牛乳はたんぱく質とカルシウムを多く含むので、身長を伸ばしたり、強い体と骨を作る、とても優秀な食品です。
アレルギーがないようでしたら、お誕生日が過ぎたら積極的に摂取したいですね。
急がず、焦らず、のんびりと、与えられる時期が来たら少しづつあげてくださいね。
そして、ママもパパも積極的に牛乳を摂取して手軽にたんぱく質とカルシウムを摂取してくださいね。
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