こんにちは。ピアノ講師歴10年のミキ猫です。
今回は親御さんからの質問でもとくに多い『子供におすすめ曲は?』について、詳しく紹介したいと思います!
「子供に音楽やピアノを好きになってもらいたいけど、どうすればいいの?」
「初心者でも弾けるようになるためには、どんな曲を選んであげればいいの?」
こんな悩みをお持ちではないですか?
初心者の子供には
基礎をしっかり学びながら・楽しめる曲を選んであげたいですね。
基礎練習ばかりで子供がピアノを楽しめないと心配…。
自分の過去の経験と重ねて、ピアノの練習が嫌いになってしまう心配をお持ちの親御さんも多いと思います。
子供がピアノを好きなって上達するために、ここで紹介するおすすめの曲をぜひ参考にしてみてください!
ピアノ初心者の子供におすすめの曲は?
子供のピアノの楽譜もたくさんあって、どれを選んでいいか迷ってしまいますよね。
ピアノ初心者の子供にとって、
基礎が学べ・身につくことはとても重要です。
しかし、それが楽しいものでなければ子供にとって苦痛になってしまいますね。
「うまく弾けない、できない」
と感じると、自信が持てなくなる可能性があります。
では、どうすればいいのでしょうか?
ピアノ初心者の子供にとって、
『基礎が学べて・楽しい=身につく・好きになる』
ということです!
子供にとって、できないことを練習するってとても大変なんです。
(大人でもそうですよね?)
だからこそ、子供が好きな曲・興味を持てる曲を選曲してあげましょう。
では早速〈基礎が学べて・楽しめる〉
おすすめの曲と楽譜(教材)選びのポイントを紹介します!
年齢・レベルに合わせて楽譜を選ぶ
子供の年齢によって、選ぶべき教材があります。
はじめての教材でも、3歳児と小学3年生の子供では違ってくるのです。
難しすぎたり、簡単すぎる楽譜は、子供の『上達したい!』という欲求の妨げになってしまうことも。
「むずかしい、できそうにない…」は、子供の自信を奪ってしまいます。
逆に、「簡単すぎる」というのも、子供にとってはつまらないものです。
「ちょっと頑張ればひけそうな曲」というのが、子供にとってベストなんです!
絵本のような楽譜なら楽しめる
子供は絵本が大好き。
楽譜が好きになれば、ピアノにむかうことが楽しみになりますよね。
逆に、挿絵やイラストのない楽譜は子供にとって少し味気ないはず。
そもそも『楽譜』が読めないうちは、絵を見て楽しさを感じる部分もあるのです。
自分から手に取って開きたくなるような楽譜は、子供の心をつかめます。
タイトルに合ったイラストつきの楽譜なら、曲のイメージもわきやすにので一石二鳥ですね。
好きな曲なら頑張れる
『自分の好きな曲をひける』ということで、練習のモチベーションもアップします。
音楽そのものを楽しめるのも、好きな曲だからこそ。
ちょっと難しくても、子供の好きな曲を選んであげたほうが上達につながります。
子供の方向性を見極める
はじめは子供に合った『方向性』は見えないかもしれません。
ですが、数か月~1年ほどで子供のピアノや音楽の方向性が少しずつ見えてきます。
例えば…。
「上達がゆっくり、もしくは早い」
「暗い曲より、明るく元気な曲が好き」
「表現力がある」
「音が繊細でとってもきれい」
などなど。
これらが見えてくると、その子に合った曲が選びやすくなってきます。
ピアノ初心者におすすめの曲子供編ベスト5
第一位〈ぴあのどりーむ〉シリーズ
編著:田丸信明/出版:学研プラス
はじめてピアノを習う幼児から子供に、とってもおすすめの教材です。
〈ぴあのどりーむ〉シリーズのいいところ・特徴
- 前頁カラー・絵本のような素敵なイラスト入り
- はじめての子供にも弾きやすく・読みやすい楽譜
- ピアノの指番号がふってある
- 歌詞がついている
上記のような特徴があり、
ぴあのどりーむシリーズはピアノがはじめての子供に人気の教材です。
個人的にも〈ぴあのどりーむ〉シリーズは、学ぶためのバランスがとてもとれている教材だと感じてます。
●3歳児・4歳児なら〈ぴあのどりーむ幼児版〉がおすすめです。
ド、ド、ド、うん、ド、ド、ド、うん
というように、はじめは『ド』と『うん』を学ぶことができます。
途中から『レ』と『シ』が入り、3つの音を覚えるカリキュラムです。
右手2本、左手2本、計4本の指を使って音を弾く練習をします。
●5歳児~なら〈ぴあのどりーむ1〉がおすすめです。
最初のページで『ト音記号』、右手の『ド』、右親指の指番号『1』を覚えることができます。
次のページで『ヘ音記号』、左手の『ド』、左親指の指番号『1』を覚えることができます。
小さな子供でも、覚えること・弾くことを楽しめるシンプルさがGoodです!
どの曲もかわいらしく、楽譜にかいてある歌詞を歌ってあげることで、子供がより興味を持ってくれる内容になっています。
カラーの素敵なイラストが、次のページへ進む楽しみにもつながっています。
小学2年生・3年生になってくると、初心者だとしても〈ぴあのどりーむテキスト1〉はちょっと物足りません。
そういう場合は、〈ぴあのどりーむ2〉からスタートするのもおすすめです。
第二位 うたとピアノの絵本(1)
編著:呉 暁(ご あき)/出版社:音楽之友社
対象年齢が3歳~7歳で、まだピアノがひけない幼児にもおすすめの教材です。
うたとピアノの絵本のいいところ・特徴
- 4小節ほどのみじかい曲集
- まるで絵本のような楽譜
- 全曲に歌詞がついている
- 音符や休符が大きくてわかりやすい
- ドレミファソまでを1冊で覚える
上記のような特徴があるので、はじめてのピアノを習う幼児にはうってつけです。
どの曲もすっごく短いですが、かわいらしい曲ばかり。
音符と休符のバランスも、小さな子供にもわかりやすくできています。
チョコレートやお菓子、子犬や子猫、お化けなど、子供が興味をもつような歌やイラストがとってもいいですね。
楽しみながら読譜力と弾く力をつけることができます。
●まだピアノがひけない幼児(3歳)からはじめる場合もおすすめです。
とくに小さい子供ならピアノをひかせずに、手でリズムをたたくだけでもいい練習になります。
先生や保護者の方と一緒に歌えると、いっそう楽しめる教材です。
第三位〈オルガン・ピアノの本〉シリーズ
出版:ヤマハミュージックメディア
ピアノの教材として、バイエルって聞いたことがありませんか?
実は近年、あまり使われなくなってきた教材がバイエルです。
(そのあたりについて、ここではコメントを控えます)
オルガン・ピアノの本1は、『赤のバイエル』に代わる教材として選ばれることが多い教材です。
1巻から4巻まであり、4巻が終了すれば〈ブルグミュラー〉へ進める力がついています。
長年愛されている教材で、子供にも人気です!
●小学2・3年生からはじめるなら〈新版みんなのオルガン・ピアノの本1〉がおすすめです。
〈オルガン・ピアノ〉のいいところ・特徴
- 無理なくレベルアップできるカリキュラム
- 先生用の伴奏譜・歌詞がついている
- 曲のタイトルに合わせたイラストつき
- 臨機応変さを求めるシーンが出てくる
上記のような特徴があります。
〈ぴあのどりーむ1〉より〈オルガン・ピアノ1〉のほうが難しいです。
幼稚園児からピアノをはじめるなら、オルガン・ピアノから入るのは難しいかもしれません。
逆に、小学2・3年からはじめるなら〈ぴあのどりーむ〉シリーズでは物足りません。
〈ぴあのどりーむ2〉とか〈ぴあのどりーむ3〉からはじめるのもいいですが、カリキュラムにそって学ぶことができない部分が出てきます。
指導力で導ければいいのですが、ちょっと不安もありますよね。
なので、〈オルガン・ピアノ1〉から入ることをおすすめします。
第四位 なじみのある童謡
ここまでは教則本を紹介してきましたが、小さな子供には童謡などもおすすめです。
耳なじみある曲や、歌ったことのある曲を弾けるのは、子供にとっても楽しい練習です。
童謡はメロディーがシンプルなので、メロディーを右手で弾く練習にうってつけです。
おすすめ童謡曲
- きらきらぼし・・・難易度★
- かえるのがっしょう・・・難易度★
- ちょうちょう・・・難易度★
- ぞうさん・・・難易度★★
- どんぐりころころ・・・難易度★★
- おおきなくりのきのしたで・・・難易度★★
- やまのおんがくか・・・難易度★★★
簡単★/やや難しい★★/難しい★★★
右手でメロディーを弾く練習ができます。
子供が知っている歌なのでリズムもとりやすく、弾きやすいです。
伴奏を一緒に入れてあげることで、より楽しくなると思います。
難しい場合は、手拍子でもいですね!
第五位 ジブリやディズニーの曲
初級の終わりごろから、子供が好きなジブリやディズニーの曲を練習するのもおすすめです。
子供のために弾きやすく簡単にアレンジされた楽譜も色々と出版されています。
子供は好きな曲にチャレンジできれば、モチベーションも上がります。
それに、好きな曲を練習できれば『楽しい!』につながります。
がんばって一曲仕上げるころには、格段に成長することができますよ!
番外編〈こどものためのブルグミュラー25の練習曲〉
出版:ドレミ楽譜出版社
1806年、ヨハン・ブルクミュラー(ドイツ生まれの作曲家)によって作られたピアノの教則本。
初心者向けというより、成長過程でプラスしたいおすすめの楽譜です。
ピアノを習う上で外せない教則本であり、長く愛されている楽譜です。
ブルグミュラーは色々な出版社が出しています。
個人的には。
中学生以上なら全音楽譜出版社のもの、子供ならドレミ楽譜出版社のものがおすすめです。
●小学3年生くらいから、ブルグミュラーにつながる教則本を終了後におすすめです。
〈こどものためのブルグミュラー〉のいいところ・特徴
- 音符が大きくて見やすい
- 曲をイメージしやすいイラストつき
- 指番号がわかりやすい
- 後半ページは参考ペダルの表記がある
初級終わり~中級にかけて取り入れましょう。
いよいよ本格的な曲の練習として取り組めるので、子供の心を熱くすることができます。
とくに2番の『アラベスク』は発表会で弾かれることも多く、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
テクニックや知識はもちろん、曲想をつけて楽しめる練習にうってつけです。
子供の感性を育てる教則本としておすすめの一冊です。
まとめ
ピアノ初心者の子供におすすめの曲や楽譜を、年齢別にわけて紹介しました。
いかがでしたか?
一昔前なら、ピアノのお稽古はバイエルというイメージが強かったかもしれません。
ですが、近年は様々な楽譜が出版されており、子供たちにも選択肢が増えました。
まずは子供に、音楽・ピアノを好きになってもらえる楽譜を選びたいですね。
そのために、レベルに合ったものを練習して「自分にもひける!」という自信につなげることが大事です。
基礎練習などで縛り付けず、好きな曲も思う存分ひかせてあげたいですね!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!